農業・農村開発プロジェクト

プロジェクトリーダー
辻本 壽 教授(乾燥地研究センター)
プロジェクト構成
耐乾性作物育種開発グループ
グループ長:辻本 壽 教授(乾燥地研究センター)
「乾燥地の環境に適応できる作物育種素材の開発」
栽培技術・植物資源開発グループ
グループ長:遠藤 常嘉 教授(農学部)
「乾燥地において資源植物を高度に生産するための農業技術の開発」
灌漑・水利用グループ
グループ長:猪迫 耕二 教授(農学部)
「乾燥地における適正な農地・水資源の開発・管理による持続的農業システムの確立」
獣医・畜産グループ
グループ長:菱沼 貢 教授(農学部)
「乾燥地の持続的な家畜生産に有用な家畜衛生、疾病対策および繁殖技術の改善と開発」
農村開発グループ
グループ長:安延 久美 教授(農学部)
「乾燥地の食糧需要、農業経済・経営・技術普及の調査による持続的農村・農業開発モデルの提言」
プロジェクト概要
“乾燥地の住民が豊かで持続的に生活するための農業基盤の創成”
乾燥地に暮らす多くの人々は、過酷な自然環境下において水や食料不足等の影響を受け、貧困に苦しんでいます。そのために過度な耕作や放牧、不適切な灌漑を行い自然環境に悪影響を及ぼしています。この悪循環を断ち切り、乾燥地において人々が豊かで持続的に生活するための基盤を創成するため、本プロジェクトでは農業技術の開発とその農村への普及を目指して研究を行います。具体的には、まず、乾燥地の作物が受けるストレスを軽減するために、ストレス関連遺伝子を解析し、これを基に乾燥や高温に強い作物品種や果樹台木の開発を行います。また、共生菌や化合物の施用によって耐性を増強させる方法や、乾燥地の劣化土壌の改良や栽培技術の工夫で、乾燥ストレスを軽減させ、作物を安定生産する方法を開発します。さらに、乾燥地に適用できる水資源確保技術や持続的な節水灌漑法を考案します。乾燥地の生活では、家畜生産も重要な部分であることから、家畜の衛生・病気対策や繁殖技術の改善・開発も行います。これらの技術が乾燥地の住民に利用されるために必要な、農村の実態調査や普及の可能性についてもプロジェクトでは研究します。これらの研究は、スーダンやタイなどの乾燥地の現場で、現地共同研究者と共に行います。乾燥地の人々が豊かで持続的な生活が出来るよう、このプロジェクトでは農学、獣医・畜産学の英知を結集させて、問題解決に取り組みます。